畳表はイ草を泥に漬けてから乾燥してる?

畳の天然の材料はイ草というのは皆様ご存じの事と思います
刈り取られたイ草は粘土質の泥を溶かしたものに染める泥染めという加工方法を経てから乾燥をしていきます、これは江戸時代中期から行われていた古くからの伝統の工法です

簡単にいうと泥でイ草の茎をコーティングしてます そうすると泥が熱を良く吸収しますので茎の乾燥が早くなります
乾燥が短時間になる事で酸化酵素が働かなくなり、緑色の成分が分解されずに固定するため色彩が良くなり光による変色を防ぎます また、粘土の被膜ができているので間接乾燥の状態になって、水分はまず粘土のに吸収されてから蒸散するので、イ草の表皮の細胞がゆるやかに、均一に乾燥がすすんで変色しません



所説ありますがむかしむかし、イ草を刈り取った直後に洪水が起こり せっかく刈り取ったイ草が泥だらけになってしまいました そのまま放っておいた所 自然に乾燥して畳のよい香りがするようなり驚いた職人さんが泥を払いのけて見たらみずみずしい青々とした色調のままで普通に乾燥させるより良いイ草になっていたという事です こういった偶然から泥染の技術が発見されたようです

染土は青灰色系(淡路島)粘土系と淡褐色系(広島県)どろ系の2種に大 きく分けられます。この2種は粒子の大きさが違い、吸水性等他全般の能カは広島県の備後染土が優れていると言われています。

新しい畳表にはその染土(せんど)がほんの少しだけ粉の粒子としてくっついてます
もちろん当方でも拭き上げを行うのですが完全に取り切れない場合もあります、なのでちょっと白っぽいような部分が目立つようでしたら畳の目に沿って掃除機で掃除をして頂いた後、乾いたタオル等で畳を拭きあげて下さい
艶のある畳の青々とした色彩がよみがえると思います